堕天使、恋に落ちる
「いらっしゃいませ、一徹様。神は自室でお待ちです」
「そう、わかった」
「こんにちは。私…」
「由那!コイツには挨拶無用だよ!」
「え?なんで?ただでさえ、こんな抱きかかえられたままで態度悪いのに……」
「由那!俺を嫉妬まみれにしたいの?」
「え?」
「ほんとはもう家に閉じ込めて、俺以外に会わせないようにしたい位なんだよ!わかってる?」
「うん…」
「だから命だけに挨拶すればいいんだよ!わかった?」
「うん…」

ガチャ―――

「え…?」
「命」
「んぁ……あっお疲れ!一徹。遅いよぉ」
びっくりした。
目の前にいる命さんはなんと女性とベッドに横になっていて、まさに性行為の真っ最中だった。
「きゃっ!」
思わず、一徹の肩にしがみついて顔を隠した。

「命、由那にそんなもん見せるな!」
「あ、ごめんねぇ。ねぇもう君、用無しだから帰って!タクシー代はクロに貰って!」
「神ぃ!こんな状態で―――――」
「ねぇ!!
聞こえなかった?消えろっつてんだよ……」
「ひぃ!は、はい!」
そそくさと女性が出ていく。


「初めまして!」
まだちゃんと顔を見れなくて、気配で命さんが私達のとこまで来たのを感じた。
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