堕天使、恋に落ちる
クラブの閉店時間になり、みんなそれぞれ片付け等おこなっている。
一徹もテーブルの上などを片付けている。
「私も手伝わせて!」
「ありがと」
一緒に片付ける。
「ねぇ、ホールの方はいいの?私掃除くらいならできるよ!」
「ダメだ!俺の傍でだけしか、由那は行動できないんだよ!それはここの連中にも事前に伝えてある」
「そう…」

「もし勝手に俺以外の人間と会ったりしたら、監禁するからね…もう二度と誰にも会えないように閉じ込めるから…由那には、本当に俺しかいなくなるようにしてやる」
この一徹の言葉は冗談ではない、絶対的な重みがあった。
途端に雰囲気が黒く染まる。
こ、怖い………
「一徹…怖いよ」
「うん、俺は怖いよ…。逃げたくなった?」
「ううん。傍にいたい……」
「大丈夫。俺は怖いけどその分甘いよ。由那だけには」
「うん…」
「でも怖いって言われるの嫌いじゃないな…」

そう言って苦しい程のキスをした。
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