堕天使、恋に落ちる
何が言いたいの………

「一徹って繋がってる時、絶対目をそらさないじゃない?それに、相手の手をキャンディみたいに貪る。
一徹に抱かれてると、食べられてる感覚になるわ」

確かにそうだ。
一徹は絶対に目をそらさない。
私もその綺麗な目を見つめて、溺れている。
少しでも見ていたくて――――
一徹はここにいる。
私はちゃんと愛されてるって。

自分の手を見つめた。
何度もドアを殴ったので、真っ赤だ。所々切れて血がにじんでいる。
この手を貪るように舐められるのも、確かにそうだ。

「ね、貴女も私と同じなのよ!
特別なんかじゃない!」

うるさい!黙れ!

ガチャン―――!
タタタ………
ガン――――!!!
「きゃっ!ちょっと!貴女!!!」
「あなたに何がわかるの?私のことなんて、何にも知らないクセに!!」

私は鏡子さんの胸元を持ち、壁に押しつけた。
ほんとは首を絞めてやりたかった。
でも咄嗟のことで、胸元しか掴めなかったのだ。

得体のしれない、凄まじい嫉妬心で頭が沸騰しそうだった。
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