堕天使、恋に落ちる
「ん……」
俺は由那にある睡眠薬を嗅がせた。
しばらく起きないように……
夜中に起きて俺を探さないように。
「由那……ゆっくり休んでね…戻ったらいっぱいラブラブしようね…!」


だって俺は今から鏡子を、地獄に落としに行くのだから。



ロビーに下りると、運転手が待っていた。
「一徹様、お待ちしておりました」
「あぁ」
車に乗り込む。
「アイツは?」
「鏡子様ですか?」
「“様”はいらねぇよ。で?」
「今例の場所で、神といます」
「そう。まぁ急いで!少しでも早く帰って由那に触れたい」
「はい。かしこまりました」


さっきまで綺麗な澄んだ空だったのに、一気に真っ黒な雲が空を覆いだした。

*****一徹 side・終*****
< 71 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop