堕天使、恋に落ちる
*****一徹 side*****
家に帰り、そのまま由那が寝ている寝室に向かう。
俺が出た時と同じ体勢で眠っていた。

「先にシャワーでも浴びるか…」
風呂場に行き、簡単にシャワーを浴びた。
身体を拭き、下着だけ履く。
タオルを首に巻いて、再び寝室に向かった。
由那の首の下に腕をさし入れて、俺も横になった。

「由那…もう大丈夫だよ。二度とこんな思いさせないからね……」

ばばぁに傷つけられて、突っかかった由那。
ばばぁを傷つけたと、涙を流した由那。
あんな優しい苦しい涙をもう見たくない。

もう絶対あんな思いをさせない。

「ん…フフ…一徹……」
「由那…?」
スースースー。
「寝言か……」
てか、夢に俺が出てんのかよ。嬉しい……
頬を撫でる。
フワッと微笑む。
マジ、可愛い!

俺は由那を、抱き締め眠りについた。
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