お日さまみたいな温かい君に包まれて
時間別にどこのアトラクションに行くかを書いたメモ用紙を見せた。

基本レストラン勤務だけど、近くにある売店のお手伝いも時々している。


その時一緒にいた先輩スタッフに、混みやすい時間帯と場所を教えてもらったため、それをヒントに、待ち時間が少なくスムーズに回れる順番を考えたんだ。



「……どう?」

「うーん、悪くはなさそうだけど……お前、お化け屋敷苦手じゃなかったっけ?」

「そうだけど、これはそこまで怖くないから。雪塚さんにも確認取ったし」



正直、ホラー系は苦手。

だけど、このお化け屋敷だけは子どもの頃に何回も入ったことがあるし、小学生でも入れるレベルだから大丈夫だと思う。

雪塚さんもホラー系は苦手らしいけど、このお化け屋敷だけは平気なんだって。


他にも、絶叫系とか高所系とか、「これだけはどうしても無理」って乗り物は聞いているから、お互いの得意不得意も考えて、一緒に乗れるものだけを選んだ。



「ならいいけど……かっこつけなくていいんだぞ?」

「つ……つけてねーよ!」



ニヤニヤと口元を緩ませる姿に、カーッと顔の温度が上がった。


お化け屋敷に入るのは小学生ぶりだから、ちょっとドキドキはしている。

でも、もう高校生だし! それに背も伸びたし! 大丈夫に決まってる!
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