お日さまみたいな温かい君に包まれて
○○◎



待ちに待った日曜日。
玄関にある鏡の前で身だしなみを整える。

後ろ姿オッケー。あとは持ち物。
チケットと飲み物、お財布……よし、全部持った。



最終確認をしてバス停へ。

遊園地まではバス移動。

場所は、デパートがあるところよりもう少し先にある。
時間帯にもよるけど、大体25分くらいかかるかな。



バス停に着き、帽子で蒸れた頭を乾かしながらバスへ乗り込む。

すると、窓際の席に座っている女の子と目が合った。



「おはよう清水くん」

「おはよう。今日は交通費ケチらなかったんだね」

「うん。またお世話になると申し訳ないから」



淡い黄色のTシャツにゆるめのデニムパンツ姿の雪塚さんの元へ向かう。


夕方まで遊ぶ予定ってことで、保冷剤やタオル、帽子、飲み物と、暑さ対策をバッチリしてきたそう。

帽子を被るからか、邪魔にならないように、髪の毛を耳下でふたつに結んでいて、前回会った時より少し活発な印象だ。


動きやすい服を選んだだけなんだろうけど……もしかしたら、浴衣を見に行った時みたいに、俺のイメージに合った服を選んできたのかな。

なーんて。自意識過剰か。
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