お日さまみたいな温かい君に包まれて
「うん、大丈夫。むしろ、『超久しぶり~!』ってノリノリで言われたよ」

「そう……なら良かった」



傷つけられなかったとわかり、胸を撫で下ろす。

だけど、ノリノリで挨拶してきたってことは、不登校になるまで傷つけていたのを忘れたってことだよな。

恐ろしい……顔が引きつってしまったのも無理はない。



「遊園地に合わない話しちゃってごめんね」

「ううん! 話してくれてありがとう。俺ら、引きこもり仲間だったんだね」

「アハハ! だから仲良くなれたのかもね!」



不安げな表情に笑顔が戻り、体の緊張が抜けた。


しまった。話に夢中で告白のことすっかり忘れてた。


あああもう頂上過ぎちゃってたぁぁ。

残り4分の1に差しかかってるぅぅぅ。


でも下りるまで、あと3分くらいはかかるだろうから、ギリギリ大丈夫そう!

今なら雰囲気も和らいでるし、絶好のチャンスだ!



「雪塚さん」

「はいっ、何でしょうか」



スーハーと1回深呼吸し、彼女と目を合わせる。



「いきなりだけど、聞いてほしいことがあって。実は俺、雪塚さんのことが……」
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