お日さまみたいな温かい君に包まれて
「花火大会。清水くんと行くことになったんだけど、西尾くんは?」

「あぁ、俺は実玖ちゃんと行こうかなって思ってるから。2人で楽しんできなよ」



にこやかに断った東馬。


幸せオーラプンプン。これが彼女持ちの余裕ってやつか。

くそっ、俺は恐る恐る言い出したというのにっ。



「そう? わかった。じゃ、清水くん、7月の下旬、楽しみにしてるね」

「うん! じゃあまたね!」



ホームルーム開始のチャイムが鳴り出したので、急いで席へ戻った。


よっしゃーー‼

念願の初デート、しかも、花火大会に誘うことができました……!

ありがとうございます!
夏休みの神様、本当にありがとうございます!

よし! バイト頑張って浴衣買うぞーー‼



◎○○



「フルタイムね、了解。助かるよ」

「えへへ、お任せくださいっ!」



日曜日。
今日は朝から夕方までバイト。

今、上司の松尾(まつお)さんに、GW中に出勤できると伝えたところ。

真面目な雰囲気が漂う10歳年上のお兄さんで、高校の先輩でもある。



「おはようございま~す」

「先輩! おはようございます!」
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