お日さまみたいな温かい君に包まれて
あぁやっぱり……俺とは友達でいたかったってことなのか……。



「ちょっと待って。雪塚さんは清水くんのこと、ひとりの男の子として見ていると思う」



ずーんと肩を落としていると、ずっと黙っていた梅ちゃんが口を開いた。



「え⁉ なんでそう思うの⁉」

「前に清水くん達とデパ地下で会って、ちょっと話したじゃない? あの時雪塚さん、羨ましそうに私のこと見てたから」



マジで?
確かに、『デートじゃなくて気分転換』って梅ちゃんに説明したけれど……。

まさか、俺達にやきもち妬いてたってこと?



「なんでそんなにわかるの……?」

「んー、なんとなく。女の勘ってやつ? もし清水くんと同じ気持ちなら、何か理由があるはず。例えば、いきなり告白されて、気が動転して答えられなかったとか」



理由……か。

そういえば、男子に遊びに誘われたの、俺が初めてだったって言ってたっけ。


高嶺の花で近寄りがたいイメージがあったけど、梅ちゃんみたいに、自己防衛のためにあえて壁を作っていたとか?

それか、梅ちゃんの言う通り、心の準備ができていなかっただけ……?


ちょっと勇気がいるけど……今週登校日があるから、その日にもう1度聞いてみよう。
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