お日さまみたいな温かい君に包まれて
どうして? この前はなんともなかったじゃん。
まさかここまで侵食してきたわけ?

まだ1ヶ月も経ってないのに……この短期間で一体何があったんだよ。


重圧に限界を感じ、空気を入れ換えようと窓へ向かったが、ゴミ箱に足をぶつけてしまった。



「いっ、てぇ……」



あぁもう何やってんだ俺は。
いくら動揺してるからって、周りくらい確認しろっつーの。


幸い、ゴミは袋にまとめられていて、散らばらずに済んだ。

しかし……。



「ん……?」



半透明のゴミ袋から見えた、色鮮やかな欠片。
目を凝らすと、それらが色鉛筆だとわかった。

えっ? なんで捨てられてるの?
しかもこんなにたくさん……。


袋をゴミ箱に戻して周りを見渡す。


すると──先程目にした、山積みになっているノートが視界に入ってきた。



『20××年 7月30日
今日はゆなちゃんといっしょにゲームした!
そうたにてきになってもらってこてんぱんにした! 楽しかった!』



少し色褪せていたため、昔の授業ノートかと思ったのだが、どうやら日記帳のようだ。

平仮名がたくさんあるから、これは小学校低学年の頃かな。
この日は幼なじみちゃんと一緒に遊んだみたい。
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