お日さまみたいな温かい君に包まれて
特にこの日の日記は、所々文字が滲んで読みづらくなっている。


もしかして書きながら泣いてたのかな……。

それにしても、タチ悪すぎて腹が立つ。

成績がいいのは勉強頑張ってたからに決まってるだろ。妬むんじゃねーよ。


遊園地で見た同級生達に怒りながら読み進めていく。



『20××年 7月11日
今日は三者面談があった。
担任の先生から、体型と頭の良さをほめられたけど……お母さんが、「ただ細いだけで運がいいだけですよ~!」って笑いながら答えてた。
体型のことはまだしも、運がいいって何?』



『20××年 8月13日
おじいちゃんとおばあちゃん家に行った。
けど……またケンカが始まった。
別の部屋に避難してたけど、怒鳴り声がうるさくて勉強に集中できなかった。
毎回毎回ケンカして……行く意味ある?
これなら家で勉強してるほうがマシ』



『20××年 9月18日
学校を休み続けて2週間。
焦り出したお母さんが、「辛いのはみんな一緒」「お母さんだって我慢してたんだから」って、私を無理矢理車に乗せて学校に連れていった。
引っ張られた腕が痛かった』



『20××年 10月29日
受験のために頑張ってテストを受けたけど、もう教室に行きたくない。
あの人達と同じ空間にいたくない。
そう言っても、お母さんもお父さんも聞く耳持たず。
どうして話を聞いてくれないの?』
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