お日さまみたいな温かい君に包まれて
結果、パステルオレンジのカーディガンに、淡い色のデニムショートパンツを選んだ。

髪の毛は湿気で少しうねっていたのでお団子に。

景斗くんの活発なイメージに合わせたコーディネートにしてみた。


いつもはモノトーンや寒色系の服を着るから、オレンジ色の服を着るのはなんか新鮮。

景斗くん、どんな反応するかな?



午後1時。
待ち合わせ場所のバス停に到着。

通勤時間じゃないからか、バス停には誰もおらず、ポツンと私だけ。


屋根つきのベンチに座り、スマホで時間を確認。


まだかなぁ。

もうそろそろ来ると思うんだけど……雨が降ってるから遅れてるのかな。

あと5分でバス来ちゃうよ~。


電話帳をタップしたタイミングで、雨音に混じって誰かが走ってくる音が聞こえた。



「雪塚さーん!」



華麗に水溜まりを避けながら、景斗くんが小走りでやって来た。



「遅れてごめんね、家出るの遅れちゃった」

「ううん、間に合って良かったよ」



ゼェハァと息切れしている。

ここまで猛ダッシュで走ってきたらしい。


景斗くん食いしん坊だから、お昼ご飯食べ過ぎて遅れたのかな?

それか、服決めるのに時間がかかったのかな?
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