お日さまみたいな温かい君に包まれて
「いやぁ、もうあの時はマジで病んだ! なんで休まなかったんだろうって、ずっと自分を責めてた。部屋にこもりっぱなしだったから、家族みんなに心配かけちゃって……あの頃は闇時代だったよ」

「そうだったんだ……」



完全に治ったのは、2学期に入ってからで、運動できるようになったのは、もう長袖の季節だったんだって。

運動大好きな景斗くんにとってはかなり苦痛だったと思う。

そりゃ病んじゃうよね。



「なんかごめんね。せっかく遊びに来たのに暗い話しちゃって」

「ううん、大丈夫。清水くんのこと知れたから。話してくれてありがとう」



そう言うと、景斗くんはちょっぴり照れくさそうに笑った。


あ……だからアザを作った時に、無理し過ぎないでねって言ったんだ。

心配かけてごめんね。
もうアザは作らないように気をつけるね。




「んじゃ、30分くらい経ったらまたここに集合しよう」

「うん。わかった」



景斗くんの提案により、ここからはしばらく別行動に。

一緒に見たかったけど、「長時間連れ回したくないから……」と断られてしまった。

どんな浴衣を買うのか見たかったけど……花火大会の時までのお楽しみってことかな?
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