お日さまみたいな温かい君に包まれて
文集にはクラスメイト達のプロフィールがズラリ。

律儀に書いている人、ふざけて書いている人、もはや暗号みたいで何が書いてあるのかがわからない人。


俺もちょっとふざけて書いたけど、それ以上に黒歴史レベルの人がたくさんいて、もう笑いが止まらねぇ。

このクラス中二病多すぎだろ!



──コンコンコン。



「景斗、ちょっと声デカい」

「んぁ? あぁごめんごめん」



笑い声が下まで聞こえていたらしく、母にうるさいと叱られてしまった。


なんかエプロンからいい匂いがする。

これは……今日は焼きそばだな?



「あら懐かしい! ちょっと見せて?」

「えっ、ちょっ、いきなりなんだよ」



断りもなしにズカズカと部屋に入ってきた母。

そのままベッドに腰を下ろしてアルバムを見始めた。


うわぁ、図々しい。ご飯作ってたんじゃなかったのかよ。



「セーラー服可愛いわね。ブレザーも可愛いけど、やっぱりセーラー服かな。景斗はどっちが好き?」

「別にどっちでも」

「そうね、選べないわよね。どっちも可愛いし」

「…………」



ルンルン気分でアルバムを眺める母に反論する気も失せてしまった。

確かお母さん、俺と同じように友達を作るのが得意で、校内で顔が広かったって言ってたっけ。
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