お日さまみたいな温かい君に包まれて
「あ、あのさ、朝から具合悪かったんだよね? 悪化したのって、俺が虫の話しちゃったから……?」

「アッハハ! 何それ〜。清水くんのせいじゃないよ」



慌てて話を逸らしたら、また笑われちゃった。

さっきは恥ずかしかったけど、元気づけることができたからよしとする。



「虫で思い出したけど、雪塚さんもゲームするんだね。何のゲームが好きなの?」

「パズルとかRPGとか。たまにバトルゲームもやってたかな」

「へぇ~! 雪塚さん頭いいから、技繰り出すの上手そう」

「そうでもないよ。友達のほうが強かったからいつも負けてたし」



会話が弾む弾む。

バトルゲームよりも、パズルゲームのほうが得意らしい。

対戦してみたかったけど、どうやら俺とは得意なジャンルが真逆なようだ。

うーん、残念。



「実玖はあまりゲームに興味がないから、お父さんと一緒にやってる。雪塚さんは?」

「私も一応……3個下の弟とやってたかな」

「へぇ、いいな~」



雪塚さん、お姉さんだったのか。

3個下なら受験生かー。姉弟揃って大変だ。
弟くんも雪塚さんに似て美形で頭良かったりして。



「弟くんも雪塚さんみたいに勉強できたりするの?」

「あー……まぁ、多分」
< 74 / 239 >

この作品をシェア

pagetop