お日さまみたいな温かい君に包まれて
ボソッと答えると、「本当に大好きなんだね」とクスッと笑われた。

どうやら遠くから一部始終を見ていたらしい。

嫉妬心丸出しだったようで、口がへの形になっていたんだと。


恥ずかしい……こんなかっこ悪いところを見られてしまうなんて……。



「ねぇ、この後時間あるなら、ちょっと寄り道しない?」

「えっ……?」



突然放たれた言葉に目を丸くする。

寄り道ってことは……これは、つまり……。



「いいの……?」

「うん! このまま1人で家に帰るの、寂しいでしょ?」



まるで思考を読み取ったかのように口を開いた雪塚さん。

その瞬間、心の中のモヤモヤがパーッと晴れて、神々しい太陽の光が差した。


東馬、実玖、俺の嫉妬心を掻き立たせてくれてありがとう。


おかげで雪塚さんと制服デートすることになったぜ!



○○○



まずは渇いたのどを潤すため、コンビニに寄ってジュースを購入。

その後、公園のベンチに座って一休み。


芝生の上を駆け回る子ども達を眺めながら、ジュースをのどに流し込む。


小学校はまだ春休み中なのかなぁ。
それか入学を控えた1年生かな?
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