お日さまみたいな温かい君に包まれて


中庭でしばらく談笑していたけれど、小雨が降ってきたので教室へ。


家族の話、遺伝子めっちゃ受け継いでる! ってのもあれば、正反対すぎ! ってのもあって面白かった!

もらった卵焼きも唐揚げも美味かったし、また天気がいい日は外で食べようっと!



「さっきあんなに食べたのに、まだ食べるのかよ」

「しょうがねーだろ、腹減ってんだから」



「お前の胃はブラックホールか!」とツッコむ東馬を無視して、持ってきた栄養機能食品をボリボリ食べる。

5、6時間目のために、しっかり栄養補給しないとな!



「へぇ、雪塚さんもあるんだ。美味しいよね」

「ね。形も色々あって可愛いし」



後方で声が聞こえ振り向くと、いつの間にか東馬は雪塚さんと会話を楽しんでいた。

俺が栄養補給している間に、また2人で盛り上がり始めたな。



「何の話してんの?」

「ん? 景斗のお母さんが作ったクッキー、美味しいよねって話」



なんだ、食べ物の話だったのかよ。だったらなおさら仲間に入れてくれよ。



「なら作ってこようか? 俺、時間有り余ってるし」

「「いいの⁉」」



瞳を輝かせてハイタッチした2人。

冗談のつもりだったんだけど……。

こんなにも喜んでくれたんなら、頑張って作ってみるか。
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