お日さまみたいな温かい君に包まれて

……ったく、また雪塚さんにベラベラしゃべりやがって。

「そばにいてあげて」って、小さい子どもじゃねーんだから。



ゴロゴロゴロ……。



「……大丈夫だよ。ここには私もクラスメイト達もいるから」

「う、うん……」



温かみのある優しい声と穏やかな微笑みに、バクバクしていた心臓の音が次第に一定のリズムを刻むようになった。

元気づけるどころか、逆に助けられてしまった。


ちょっぴり恥ずかしいけど、一緒に過ごせる時間増えたし。……まぁいっか。



「今日はごめんね。おでこ……は、まだ痛い？」

「もう平気。授業終わってすぐ冷やしたから痛くないよ」

「そう……良かった」



無事を知り、身体中の力がどっと抜けた。


良かった……。

女の子の顔に……好きな人の顔にケガさせるなんて言語道断だもんな。しかも嫁入り前だし。



「清水くん……？　大丈夫？」

「大丈夫……うん、大丈夫」



ウェディングドレス姿やエプロン姿の雪塚さんが脳内を駆け巡る。


バカ！　嫁入り前って単語だけで妄想しすぎだ！

すごく綺麗なんだろうなとは思うけど、こんな時に不謹慎だぞ！