ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
広瀬さんね…

俺はマキのお勧めの美人の広瀬さんと廊下ですれ違った。
細身のスタイルに長い黒髪は一つに後ろで束ね、清掃員の制服を着て、掃除道具の入ったワゴンを押しながら歩いていた。

「お疲れ様です」

ワゴンを止めて、俺に向かって挨拶をした。

声も透き通る高音の優しい声。

口許はマスクで隠れて見えないが、目は二重で大きな可愛い黒い瞳だった。
―――確かに美人だ。

でも、今の俺は恋愛よりも医者としてのキャリアを積むことが最優先。

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