ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~

「…あの時から俺の人生は莉子と歩むと決めていた…」

彼は私に熱い眼差しを注ぎ、両腕を伸ばして来た。

「俺は一人息子だ…二人の期待を一身に背負っていた。二人の期待を裏切ったのは確かだ…でも、莉子は諦められなかった…息子の和志も居るし…絶対に二度と君を離すつもりはない…」

「和寿さん…」

「愛してるよ…莉子」

彼は私の顔に顔を近づける。

でも、彼の顔が目の前で止まった。

「…今、キスしたらギョーザと豚骨ラーメンの味がしそうだな…」

「そうですね…」

二人で苦笑して、彼の方が先にシャワーを浴びた。
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