ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
父さんと母さんは代わる代わる俺をネチネチと責め立てた。
キレイに盛り付けられたコース料理をじっくりと味わいながら食べたかったが、二人のおかげで味わうコトが出来なかった。
俺は二人をエレベーターホールまで見送り、今夜はホテルの部屋に泊まると言って、別れた。
『ともかく榎木さんのコト、キチンと真面目に考えてくれ。和寿』
『はいはい』
扉が閉まる瞬間まで父さんは諦めなかった。
俺は生返事して、手をヒラヒラさせた。
扉が閉まった後、肺の奥から盛大な溜息が漏れる。
「すいません…伊集院先生」
「!?」
広瀬さんが俺に何かを持って来た。
「多分、伊集院院長の忘れ物かと思いますが」
「あ…」
彼女は父さんが忘れたハンカチを持って来た。
「父さんのハンカチだ…ありがとう…広瀬さん。仕事は何時に終わるの?」
「えっ?あ…十一時です」
「そう…じゃ…俺はあそこのバーで飲んでる」
「えっ?あ…」
「ダメ?」
「いえ…あ・・・」
「この間…来なったでしょ?俺、君のリクエストしたキャラメルマキアート買って…中庭で待ってたのに」
「すいません…」
キレイに盛り付けられたコース料理をじっくりと味わいながら食べたかったが、二人のおかげで味わうコトが出来なかった。
俺は二人をエレベーターホールまで見送り、今夜はホテルの部屋に泊まると言って、別れた。
『ともかく榎木さんのコト、キチンと真面目に考えてくれ。和寿』
『はいはい』
扉が閉まる瞬間まで父さんは諦めなかった。
俺は生返事して、手をヒラヒラさせた。
扉が閉まった後、肺の奥から盛大な溜息が漏れる。
「すいません…伊集院先生」
「!?」
広瀬さんが俺に何かを持って来た。
「多分、伊集院院長の忘れ物かと思いますが」
「あ…」
彼女は父さんが忘れたハンカチを持って来た。
「父さんのハンカチだ…ありがとう…広瀬さん。仕事は何時に終わるの?」
「えっ?あ…十一時です」
「そう…じゃ…俺はあそこのバーで飲んでる」
「えっ?あ…」
「ダメ?」
「いえ…あ・・・」
「この間…来なったでしょ?俺、君のリクエストしたキャラメルマキアート買って…中庭で待ってたのに」
「すいません…」