ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
「で、話って何?」

「此処では…無理だ」

俺は周囲を見回して、マキに小声で返した。

「内緒の話か?」

「お前に頼みたいコトがあって…」

「・・・俺に出来るコトか?カズ」

「出来るコトだ・・・」

先に食べ終えたマキはコップの水を飲んで、俺が食べ終わるのを待ってくれた。

「早く食えよ…カズ」

「…食欲が湧かないと言うか…胸が一杯で…」

「…恋でもしたのか?」

マキの言葉が俺の心に突き刺さり、顔が紅くなった。

「・・・図星かよ・・・」

マキは大ウケして、テーブルを叩いて笑った。

「笑うなよ・・・」

俺が恋をしたら、いけないのか?まさか…マキに笑われるなんて思いもしなかった。
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