ONLYYOU～赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。～

翌日。
昼休憩に裏庭に行ったけど、仔猫ちゃんの姿が見当たらなかった。親猫たちと無事に落ち合い、何処か別の場所に移動したのだろうか？
まさか、裏庭に潜むアライグマに食べられちゃった？

心無い飼い主に捨てられたペットが野生化して餌を求めて学内の庭に侵入。特に気性の荒いアライグマは深刻だった。

私の住むアパートはペット禁止だけど、あのまま仔猫ちゃんを隠れて飼えばよかった。

私は辺りを見渡し、仔猫ちゃんの姿を探す。

「ミー何処？」

「ミーは今…俺の知り合いの獣医の所だ…」

「えっ！？」

振り返ると伊集院さんがスタバのコーヒーを持って立っていた。
「あ…昨日有難うございました…」

私はぺこりと頭を下げた。

「あの仔猫の右目…細菌に感染してて、もう見えないそうだ…」

「えっ？あ・・・」

「もう少し早く医者に診せればよかったんだけど…遅かったようだね…」

「すいません…」

「君が謝るコトないって」