ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
「俺の名前は伊集院司(イジュウインツカサ)だ…莉子さん」
「顔は知っています…」

「もしかして…君は東亜のナース?」
「いえ・・・清掃員のアルバイトをしています…」


私は司さんに正直に答える。
「清掃員のアルバイトか…へぇー…」
「あの…紡さんの容体は?」


「手術は無事に終えたけど…予断は許されない状態だ・・・」

「そうですか…」

「・・・心配してくれてありがとう…それよりも俺…荷物取りに来たんだけど…何処かな?」
「あ…それなら…玄関先に置いてある段ボール箱だと思います」
「そっか…ありがとう…じゃ俺は帰るわ…荷物取りに来ただけだから…」

「和寿さんは?」

「帰るように俺の方から言ってあげるよ…君も寂しいと思うから…」

「ありがとう御座います…」

「今は医者の仕事ONLYだと言いながらも…こんな可愛い彼女と同棲なんて…今度、ゆっくりと馴れ初め訊かせてくれ。じゃ」

と司さんは愛想よく手を振り、リビングルームを出て行った。



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