ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
「榎木さんと俺の婚約を決めたのは院長である父だけど…俺はハッキリと彼女と結婚する意志はないと伝えている…だから…榎木さんのコトは気にしなくてもいいぞ。莉子」
「でも・・・それでは…院長と和寿さんとの間に亀裂が入るんじゃ…」
「・・・とっくに入っている…」
「和寿さん…」
「莉子は何も気にしなくてもいい…」
和寿さんは私の頭を優しく撫でる。
「もう少し話をしたいけど…時間だ…俺は行くよ…」
和寿さんは手をヒラヒラさせて、白衣の裾を揺らして行ってしまった。
院長は和寿さんを次の院長に据えようと色々と考え、榎木さんを伴侶に選んだ。
バイトの清掃員の奥さんでは何の役にも立たない。
――――私は愛してはいけない人を愛したのかもしれない。
私は凹みながら掃除道具の入ったワゴンを押してトイレ掃除に向かった。
「でも・・・それでは…院長と和寿さんとの間に亀裂が入るんじゃ…」
「・・・とっくに入っている…」
「和寿さん…」
「莉子は何も気にしなくてもいい…」
和寿さんは私の頭を優しく撫でる。
「もう少し話をしたいけど…時間だ…俺は行くよ…」
和寿さんは手をヒラヒラさせて、白衣の裾を揺らして行ってしまった。
院長は和寿さんを次の院長に据えようと色々と考え、榎木さんを伴侶に選んだ。
バイトの清掃員の奥さんでは何の役にも立たない。
――――私は愛してはいけない人を愛したのかもしれない。
私は凹みながら掃除道具の入ったワゴンを押してトイレ掃除に向かった。