ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
私は雄平が指定した銀座のカフェに足を運んだ。

雄平と一緒にテーブル席に居たのは院長夫人…和寿さんの母親だった。

「俺の隣に座れっ…莉子」

私は言われるまま雄平の隣の椅子に腰を下ろした。

雄平が指定した店にしてはエレガントな外観のお洒落なカフェテリアだったから、正直驚いてしまった。

私と雄平が外で会うとすれば、ファーストフード店やファミレス、酷い時はコンビニ前…
雄平は私の為に店を探す努力などしたことが無い。

彼は完全に釣った魚には餌をやらないタイプの男だった。

「貴方の言う通り…俺と莉子は復縁します…」

「そう…それは良かったわ…」

「雄平!?」

「・・・勝手に出て行って…俺がどれだけ心配したと思ってんだ…莉子」

一ヵ月も放っておいて、何を言い出すかと思えば…私との復縁を院長夫人に告げた。

< 65 / 153 >

この作品をシェア

pagetop