ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
「その顔…男に殴られたんだろ?」

「・・・」


「・・・キレイな顔が台無しだ。つーか…女を殴るなんて男として最低だな…そんな男とは別れた方がいいぞ・・・」
彼にキレイと言われ、顔に熱が集まって来た。

「私が悪いんです…だから…彼は…」
そう、全ては私が悪い。彼を怒らせるのは私。
だから、彼が私を正す為にカラダで理解させる。


「・・・君は完全に加害者の彼に依存しているな。危険だ・・・今直ぐにでも…彼と別れて、カウセリングを受けた方がいい」

「伊集院先生には関係のないコトだと思います。これは私と彼の問題です」


「そうだね…突っ込んだ話をして不快な思いをさせたね。申し訳ない」

「いえ…」

「明日も此処に来る?」
「えっ?」


「俺も此処に来るから…明日は君にスタバのコーヒーを奢る。何がいい?」

「じゃキャラメルマキアートで…」

「分かった…君は甘党だな…広瀬さん」

男性に優しくして貰ったのは久しぶりだ。
付き合った当時は雄平も優しい所があった。
でも、それは最初だけ。
月日が流れ同棲をするようになって彼の本性が見え、次第に父と同じように私を殴り始め、暴力で支配した。
伊集院先生はどんな人なんだろう…一見クールに見えるけど…

私と彼の間に流れる時間はとても穏やかに過ぎていった。
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