ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
そして、私はカウンターのスツールに腰を下ろして、二人で話の続きをする。

「店に足を運ぶ人達ってどんな人達が多いんですか?」
「そうね…最近は医者が多いわね」

「医者?」

医者と言えば…

和寿さんのコトしか頭に浮かばない。

「天神にある『東亜医科大福岡中央病院』のドクターの一人が…私のコト気に入ってね・・・暇があれば来るのよ…」

東亜!!?

博多にも東亜があるの?

「彼は形成外科のドクター…名前は…」

詩織さんは嬉しそうに話しながら、私にドクターの名刺を見せた。

「形成外科医局長・安堂礼司(アンドウレイジ)・・・医局長って一番偉い人ですよ…」

「・・・結構イケメンで若いわよ…声もいい」
安堂さんのコトを話す詩織さんの瞳は熱っぽく、恋する乙女のようにキラキラしていた。
「詩織さん…安堂さんのコト・・・」


「彼は唯の常連さんよ…リコちゃん…彼は遊び慣れているし…私のような水商売の女を本気で相手にはしてないわ」


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