ONLYYOU~赤ちゃんのパパは脳外科医、愛してはいけない人を愛してしまいました。~
「・・・今から…その店に案内してくれ…マキ」

「いや…そう言われても…俺は…安堂先生に連れられて…店に行ったし…何処かは分からない…」

「店の名前は?ママの名刺は??」

「貰ってない…」


「マキお前なぁ~朗報だと言うんなら、もっとキチンと情報を集めとけよ…」

「明日…安堂先生に訊けばいいだろ?」

「それは…」

俺は言葉を濁した。


「…まぁ―・・・安堂先生本人に訊けば…色々と詮索されると思うけど…」

「…だから…嫌なんだ…」

「…で、俺の寝床は何処??」

「此処でいいだろ?」

俺はリビングのフローリングを指差す。

「…床で寝ろと言うのか?」

「病院の床で寝ているだろ?」


「…寝てるけど…今夜はフカフカのベットで寝たい気分だ・・・」

「じゃホテルの部屋を取って…寝ればいいだろ?」

「…そんなコト言っていいの?」

マキは上着のポケットの探り、何かを出して来た。

「これ…ママの名刺…実は貰ってんだ…」


「…貰ってないって言ってなかったか?」

「それは冗談だ・・・ちゃんともらってるよ…カズ君」

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