空なる人を恋うとて

主な登場人物

はる　15歳
元は貧しい家の娘で、野菜を売って暮らしていた。
この時代には珍しい、大きな瞳を持つ女の子。
拾って貰った秀行の恩に報い、一生懸命勉強する。
後に左大臣・藤原秀裕の養女になり、名を晴子と変える。
時の帝に気に入られ、入内する。

帝　20歳
名は智仁。
御幸の際、目に留まったはるにお菓子をあげる。
再会したはるを気に入り、恋人同士になろうとする。
後にはるを典侍にして、最後は女御として入内させる。

藤原秀行
貧しい貴族で、娘はいなかった。
帝の目に留まったはるを、吉兆の印として、引き取る。
やがて、はるを雑士女にする。
兄である左大臣・藤原秀裕に、はるを養女にしたいと言われた時は、一度断るが、はると帝の為に、養女に差し出す。

橘　結子　18歳
太政大臣・橘正晴の娘。
女御として入内し、はるを女房にする。
やがてはるが帝に好かれていると知り、邪魔をする。

藤原　秀裕
はるの義父である秀行の兄。
自身は、左大臣の地位にある。
末弟である秀行が、大臣職にもつけない事を嘆いていた。
帝がはるを気に入っている事を知り、入内させられないかと、はるを養女にしたいと言う。