空なる人を恋うとて
結子の雑士女になったはるは、藤原秀行の娘という名目で、宮中に入る。
ただその中身は、部屋の掃除や庭の掃除というものばかりだった。
結子に付き従う女中達は皆、綺麗な着物を着て、羨ましい。
はるは少しだけならと、その上衣を着る。
その姿を帝に見られ、話しかけられるはる。
それを知った結子は、はるを木にはりつけにしてしまう。
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