青い星を君に捧げる【壱】
「……ふははは!!!!!いいじゃん、どーするよ」


腹を抱えて盛大に笑いだした総長は俺たちの後ろにいた男に問う。


______________ゴンッ

「ッ……」「イッテェ!!!」


突然アタマに落とされたゲンコツ。俺と慎は2人して見事に激痛に苦しむ。


「ごーかっく!!2人に特攻服渡して」


「わかりました、総長」


後ろにいた男は棒アイスをくわえて部屋から出ていった。って……さっきの男、総長って呼ばれた?えっ?


「オマエら合格だってよ、おめでとう。改めて、さっきのが本当の青龍総長で俺は副総長。よろしくな」


「あんた総長じゃなかったのか!?」


「うん、ハハ!!楽しかったよ。それに総長が直々に面接することなんて今までなかったから……2人とも期待してるからな!」



そして俺と慎は青龍に無事所属出来ることになった。ここで先に所属していて幹部にいた彼方、その後来るケント、杏里と出会うこととなる。



時は経ち、高校1年生2月。


「幹部で話し合って後継として慎を総長に、湊を副総長に任命したいんだが、いいだろうか」


面接以来立ち入ったことがなかった幹部室に足を踏み入れることを許され、行くと総長にそう言われた。


「任せてください」「わかりました」


「……最後に1つ聞いてもいいか?」


出ていこうとした俺たちは総長の声に足を止めて体を向ける。


「あの時言ってた答えは見つけられただろうか?」


____ 青龍に入って仲間がどうゆうものなのか知りたいんだ



「まだ模索している途中です。…だけど一つ言えるのは仲間といれば嬉しいことは倍になって悲しいことは分け合える。2人でいたら知れないことを青龍で学べた」


慎は総長に向かって笑顔でそう言った。総長もその答えを聞いて口角を上げる。


「お前ら2人でいれば最強なんだろ?」


「「はいっ」」


「潔いいな!がんばれよ!!」

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