青い星を君に捧げる【壱】
あの怒涛の1日から1夜明けた金曜日の放課後。いつものように杏理に連れられ倉庫に行くとそこには……
「えっ、これって……」
青龍メンバーが全員集合しているのだろうか。1階ホールには多勢が綺麗に列を成している。それも、特攻服を着て。
「……波瑠、ここへ」
声をかけられた方を見ると少し高くなったステージのような所にいる幹部メンバーそして声をかけた慎がいた。
行こう、といつの間にか特攻服を着た杏理は私をエスコートするように右手を取りステージの方へ足を進める。進行方向にいたメンバー達はザッと道を作るようにスペースを空ける。
階段を上り、杏理の手が離れると慎がもう片方の手を引いて自身の隣へと誘導した。
「もう皆知っていると思うが、彼女は本郷波瑠。これから俺たち青龍が姫とする立場に坐す女性だ」
手から温もりが離れ、その暖かさは背中へと移る。驚いて慎を見ると「大丈夫」と口が動き微笑んだ。
______________トン
慎よりも1歩前へ踏み出してメンバーの顔をぐるりと見た。色々な思いが頭を巡り、ひとつの答えが私の中で生まれた。
「本郷波瑠です。私は、、」
__________まだここにいたい。彼らと同じ刻を過ごしたい
「私は皆みたいに喧嘩ができる訳じゃないし、一緒にバイクに乗ることも出来ません。だけど…だけど!! みんなが喧嘩して帰ってきた時に帰る場所、この場所を護りたい!
たくさんたくさん笑って、一緒に泣きたい。お願いです、どうか私をここに居させてください」
そこまで言い切ると私は頭を下げた。静かな間が嫌で、ぎゅっと固く目を瞑った。
「当たり前じゃないですか、姫さん」
静寂を破いたのはメンバーの先頭にいた優だった。優の一言を皮切りに他とメンバーも口々に私を認めてくれる言葉をかけてくれた。
肩にフサッと何か布が掛かり頭を上げると慎が私の肩に青龍の特攻服である青色の布を掛けていた。
「これから、よろしくな……波瑠」
私の耳元でそう言うとステージから慎は飛び降り、メンバーの前に飛び出した。
その背中には白く【青龍第捌代目総長 透輝(トウキ)】と刺繍されていた。青い特攻服を羽ばたかせ飛び立つ姿はまるで、本物の龍のようだった。
「青龍第8代目総長 透輝が名の元に本郷波瑠、貴女を姫に任命する」
その瞬間メンバーから歓声が溢れた。優や壱哉、ノンちゃん、その他メンバーが喜んでくれる姿を見て微笑んだ。
「やっと波瑠チャンも青龍の仲間だねっ」
後ろに控えていた杏理、彼方が隣に来て私と肩を組む。やったね!と2人に答える。
「えっ、これって……」
青龍メンバーが全員集合しているのだろうか。1階ホールには多勢が綺麗に列を成している。それも、特攻服を着て。
「……波瑠、ここへ」
声をかけられた方を見ると少し高くなったステージのような所にいる幹部メンバーそして声をかけた慎がいた。
行こう、といつの間にか特攻服を着た杏理は私をエスコートするように右手を取りステージの方へ足を進める。進行方向にいたメンバー達はザッと道を作るようにスペースを空ける。
階段を上り、杏理の手が離れると慎がもう片方の手を引いて自身の隣へと誘導した。
「もう皆知っていると思うが、彼女は本郷波瑠。これから俺たち青龍が姫とする立場に坐す女性だ」
手から温もりが離れ、その暖かさは背中へと移る。驚いて慎を見ると「大丈夫」と口が動き微笑んだ。
______________トン
慎よりも1歩前へ踏み出してメンバーの顔をぐるりと見た。色々な思いが頭を巡り、ひとつの答えが私の中で生まれた。
「本郷波瑠です。私は、、」
__________まだここにいたい。彼らと同じ刻を過ごしたい
「私は皆みたいに喧嘩ができる訳じゃないし、一緒にバイクに乗ることも出来ません。だけど…だけど!! みんなが喧嘩して帰ってきた時に帰る場所、この場所を護りたい!
たくさんたくさん笑って、一緒に泣きたい。お願いです、どうか私をここに居させてください」
そこまで言い切ると私は頭を下げた。静かな間が嫌で、ぎゅっと固く目を瞑った。
「当たり前じゃないですか、姫さん」
静寂を破いたのはメンバーの先頭にいた優だった。優の一言を皮切りに他とメンバーも口々に私を認めてくれる言葉をかけてくれた。
肩にフサッと何か布が掛かり頭を上げると慎が私の肩に青龍の特攻服である青色の布を掛けていた。
「これから、よろしくな……波瑠」
私の耳元でそう言うとステージから慎は飛び降り、メンバーの前に飛び出した。
その背中には白く【青龍第捌代目総長 透輝(トウキ)】と刺繍されていた。青い特攻服を羽ばたかせ飛び立つ姿はまるで、本物の龍のようだった。
「青龍第8代目総長 透輝が名の元に本郷波瑠、貴女を姫に任命する」
その瞬間メンバーから歓声が溢れた。優や壱哉、ノンちゃん、その他メンバーが喜んでくれる姿を見て微笑んだ。
「やっと波瑠チャンも青龍の仲間だねっ」
後ろに控えていた杏理、彼方が隣に来て私と肩を組む。やったね!と2人に答える。