青い星を君に捧げる【壱】
倉庫までの道、誰かが道路で寝こけたり、大声で騒ぎすぎて怒られないかヒヤヒヤしてた。


着いたら着いたで下っぱたちはまた二次会だ!!とか言って楽しんでたけど、結局疲れたのか1人また1人と眠りにつき雑魚寝してた。


…あした体痛くなってなきゃいいけど、と思いながらブランケットをかけてあげて私も今日は2階の空き部屋を借りて眠りについた。


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「ンっ……あつ」

枕元に置いてあったスマホに手を伸ばし、画面を見るとまだ4時。

喉の乾きを感じて幹部室にある冷蔵庫に買い溜めしておいた、ミネラルウォーターを飲みに行こうと立ち上がった。


いつも賑わっている倉庫がここまで閑静で少しワクワクする。幹部室を開けて真っ暗な中、勘を頼りに冷蔵庫まで行きごくごくと水で喉を潤す。


____ゲホっ…ゴホゴホ

誰かいるの?ソファから誰かの苦しむ声がする。


「はぁ…はぁ……クッ」


間接照明をつけてソファに近づく。


「風間…くん?」


そこには苦しそうに髪をクシャリと掴み、涙が溢れ出ている風間くんがいた。


私の声で存在に気づいたのかピクっと僅かに反応する。


「具合が悪いの?」


「なんでもない……ゴホッ、それ以上来るな」


髪を握っていた手は涙が止まることの無い顔を隠すようにある。

ほっとけって、そんなこと出来るわけないじゃない。
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