白＋紅＝蒼

連絡先

ふと目が覚めて窓の外を見ればまた憂鬱な気分になった。





大粒の雨が降っていたから。





嫌々紅を起こして学校へ行く準備をする。





「今日俺部活遅くなるかも」





嫌そうに言いながら新聞を読む紅に私は頷く。





「じゃぁ今日の当番代わるよ」





「ごめんな」





「ううん。部活頑張ってね」





「あぁ。さんきゅ」





そんな会話をしながらダラダラと学校へ向かう。





ゆっくり歩いて行く中、私たちの間に会話はない。





「よ。紅、白」





廉が私たちの間に入ってきた。





「はよ」

「おはよう、廉」





「相変わらず元気ねーな。あんまり思い込むなよ？」





「そうよ。アンタたちは二人だけじゃないんだからね」





私の隣に美乃が並ぶ。





「おはよう、美乃」





何も言わなくても自分たちの気持ちが分かってくれる二人の存在がとても嬉しかった。





紅も何も言わないが嬉しく思っているのは顔を見れば分かる。