白+紅=蒼
全速力で走って美乃がいると言った体育館横の女子トイレへと駆け込む。
さすがに紅は入ってこれず外で待っていた。
「美乃!!」
「白!!!」
駆け込むといつもは勝ち気でクールな美乃の顔が涙で真っ赤だった。
「っ白…!!」
抱きついてきた美乃を力一杯抱き締める。
「美乃っ!良かった…なにもされてない?」
「うん…何かあったのね」
力なく抱きついてくる美乃に躊躇ったが頷いた。
「……あのね……一年生の教室の黒板に…美乃の事が書かれてたの。廉が部活に来たときには既に書かれていたみたい。今は全部消したけど…美乃、心当たりない?」
私の言葉にビクリと肩を震わせる美乃は静かに首を振った。
「私極力人と関わらないから…心当たりはないんだけど…」
だけどと続ける美乃の言葉を静かに待った。
「……一昨日、2年の男子に告白されて断ったわ」
それを聞いて頷いた。
美人で妖艷な美乃はよく男子に告白される。
しかしその告白全てを断っている美乃。
中学の時にもこのように告白されて断ったら相手の男が逆恨みでストーカーのような事をしたこともあった。
「外に紅がいるから取り合えずここを出よう?出れる?」
そう訪ねれば少し安心したように頷く美乃。
私たちが揃ってトイレを出ると外には紅と合流した廉が待っていた。
紅が直ぐに美乃に駆け寄る。
「美乃、大丈夫か?」
心配そうに美乃の顔を覗き込む紅に美乃は力なく笑うだけだった。
「取り合えず担任には上手く言ってるから安心しろ」と廉
「ありがとう…」と美乃。
「美乃どうする?教室…には戻りたくないよね。どこか行く?」と私
しかし美乃は首を振った。
「…取り合えず教室に行ってみる。…」
「おい美乃、無理すんな」と紅
美乃の頭を撫でて言う紅。
そんな紅に安心したのか美乃は少しずつ涙を流し始めた。
「……紅」
名を呼べば紅は私を見るために視線を下げる。
何も言わなくても意思疏通が出来た。
頷く紅に私も頷く。
紅は昔から美乃の事が好きなのだ。
そして美乃も口にはしないが紅の事が好きだと分かる。
美乃のことは紅に任せて廉を見た。
「行こう」
廉も頷く。
さすがに紅は入ってこれず外で待っていた。
「美乃!!」
「白!!!」
駆け込むといつもは勝ち気でクールな美乃の顔が涙で真っ赤だった。
「っ白…!!」
抱きついてきた美乃を力一杯抱き締める。
「美乃っ!良かった…なにもされてない?」
「うん…何かあったのね」
力なく抱きついてくる美乃に躊躇ったが頷いた。
「……あのね……一年生の教室の黒板に…美乃の事が書かれてたの。廉が部活に来たときには既に書かれていたみたい。今は全部消したけど…美乃、心当たりない?」
私の言葉にビクリと肩を震わせる美乃は静かに首を振った。
「私極力人と関わらないから…心当たりはないんだけど…」
だけどと続ける美乃の言葉を静かに待った。
「……一昨日、2年の男子に告白されて断ったわ」
それを聞いて頷いた。
美人で妖艷な美乃はよく男子に告白される。
しかしその告白全てを断っている美乃。
中学の時にもこのように告白されて断ったら相手の男が逆恨みでストーカーのような事をしたこともあった。
「外に紅がいるから取り合えずここを出よう?出れる?」
そう訪ねれば少し安心したように頷く美乃。
私たちが揃ってトイレを出ると外には紅と合流した廉が待っていた。
紅が直ぐに美乃に駆け寄る。
「美乃、大丈夫か?」
心配そうに美乃の顔を覗き込む紅に美乃は力なく笑うだけだった。
「取り合えず担任には上手く言ってるから安心しろ」と廉
「ありがとう…」と美乃。
「美乃どうする?教室…には戻りたくないよね。どこか行く?」と私
しかし美乃は首を振った。
「…取り合えず教室に行ってみる。…」
「おい美乃、無理すんな」と紅
美乃の頭を撫でて言う紅。
そんな紅に安心したのか美乃は少しずつ涙を流し始めた。
「……紅」
名を呼べば紅は私を見るために視線を下げる。
何も言わなくても意思疏通が出来た。
頷く紅に私も頷く。
紅は昔から美乃の事が好きなのだ。
そして美乃も口にはしないが紅の事が好きだと分かる。
美乃のことは紅に任せて廉を見た。
「行こう」
廉も頷く。