一目惚れした人は学園の王子様

美桜はそう言うと、私の前まで、づかづかと歩いてきて、

こう言った。

「この子です!!!この子が西村日向ですよ!?」

「覚えてくださいね!」

そう言うと、私の手を引っ張り、菅原先輩の前に押しつけてこう言った。

「よーくお顔を見て、覚えたら三人でお昼食べに行きますからね!」

「うん、、、、、、」

菅原先輩は、私の目を真っ直ぐ見て、少しだけ、ほんの少しだけ、笑って、私にだけ聞こえる声で、

「美桜ちゃん程ではないけど、少しだけ気に入った。」

「えっ、、、」

びっくりした。菅原先輩にそんなことを言われると思っていなかったから。
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