一目惚れした人は学園の王子様
「あぁ、邪魔者がいたね。奏多くん、僕、あんまり人の言うこと聞けないから。」
と、菅原先輩が言うと、奏多先輩は、菅原先輩の顔をじっと睨んで、
「そうゆうのやめてもらえる?」
と、笑った。目は笑ってないけど。
「そっちこそ。でも僕、美桜ちゃんが、僕の名前、呼ぶまで、帰らないから。」
「じゃ、じゃあ、呼ぶので、帰ってもらえませんか?」
「わかったいいよ。じゃあ、呼んで?」
「はい。では。」
「え?だから、今呼んで?」
「えっ?ここでですか?」
「うん。あたりまえ。あ、でも、二人きりでいいよ。」
と、菅原先輩は、不敵な笑みを浮かべた。
「それは無理なので、今ここで言います。」
「なーんだ。残念。まぁ、いいか。」
「れ、麗音先輩。」
「うん。いい子。じゃあね。」
と、私の頭を撫でて、教室から出て行った。
女子は、キャー、と、ずっとさけんでいた。
すると、
「バカ。なんで、ああ言う奴に騙されるの」
「、仕方ないじゃないですか。」
「はぁ?お仕置き必要だね。」
「なんでですか。だって。帰らないって言うんですから。」
「そんなわけないじゃん。」
「そんなわけあります!」
「もういい、ちょっときて。」