一目惚れした人は学園の王子様
あ!私、謝ってもらうだけじゃなくて、もう一つ、楽しみにしてたことあるんだった!それは、、
「奏多先輩!!なんか、スイーツありませんか?」
「えっ?急にどうしたの?」
「今、スイーツが食べたいんです。」
「んー、あったかなぁ?ちょっと待ってて。」
と、奏多先輩は、冷蔵庫の中をあさりに行った。
「あー、美桜ちゃん、ごめん。なかった。」
ガーン、
「そ、そうですか。わかりました。」
私は肩を落として、床を見る。
「美桜ちゃん、ごめんって。」
奏多先輩は、少し悩んだ後、
「わかった!!」
と、手を叩いた。
「どうしたんですか?」
「いいこと思いついた。一緒に、ケーキ屋さんに行こうよ。奢るから。」
「えっ!!いいんですか?食べたいです!」
「よかった。じゃあ、行こ?」
「はい!!!」
私って、あんなに、落ち込んでたのに、すぐに元気になるって、バカだなぁ。
カラン、カラン。
「奏多先輩、ここですか?」
「うん。」
私は、あたりを見回して、とても驚いた。
だって、ここ、ずっと行きたかったけど、高くて行けなかった、ケーキ屋さんだったから。
「そんなに、嬉しいの?」
「はい!だってね、先輩、ここ、私、ずっと行きたかったところだったんだぁ!」
「そうなの?」
と、先輩は驚いた顔をする。でも、そんな顔は、一瞬で変わって、にっこりと、優しい笑顔に変わった。
「よかった。じゃあ、今日は、食べたいだけ食べていいからね。」
「いいんですか?じゃあ、お言葉に甘えて!」
「うん。いっぱい食べてね。」
「はい!先輩ありがとうございます!」
「ううん。俺は、美桜ちゃんが、喜んでる顔を見るだけで幸せだよ。」
「先輩ったら。でも、ありがとうございます!」
私は、にっこりと笑った。
「俺、もう死んでもいいかも。」
なんて、突然変なことを言うから、私は、少しだけ、笑った。