君と私で、恋になるまで
episode05.
「ちっぽけな本音」
fin.
毎回、居酒屋ばかりなのは良くないかも。
今更過ぎるそんな考えから、
全然自分らしくない場所を枡川に提案した。
"瀬尾、ビアガーデンまた付き合ってくれる?"
なんて珍しくメッセージまで来て、
どんだけ行きたかったんだよって
突っ込みながらも頬は簡単に緩む。
なのに結局、真っ赤な顔して
いつもの定番メニューと俺が居れば良いとか
突然言ってくるこいつは、ほんとに何なの?
「あ、そういえば古淵に差し入れは?」
「今日は遠慮しとく。」
「え、どういうこと?」
"差し入れ"なんてタテマエに決まってる。
男(アホ古淵)と2人で仕事してるのが
気になったから
そんな格好悪い本音、簡単に言えるかよ。