君と私で、恋になるまで
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「おはようございます!」
「お〜枡川おはよう、大丈夫?」
「勢いつけすぎてガソリン切れだな、って話してたよ」
土日でしっかり休養ができた私は、月曜日には無事全快で出社をした。
自分のデスクに近づきつつ挨拶をすると、近くの席のみんなが声をかけてきてくれる。
笑って談笑し終えて、漸く椅子に座ったタイミングですぐ側に人の気配を感じた。
そして何気なく隣を確認して、簡単に動きは止まる。
「…瀬尾、」
「おはよ。体調は?」
「もう大丈夫。金曜、色々ありがとう。
今度奢らせていただきます。」
急に現れた男は、ノートパソコンを持って、デスクの傍にいつも通りの気怠さで立っている。黒縁のPCメガネをしているのがちょっと新鮮だなあと思う。
そして、私の返答にゆるく笑った。
「今日、午後から皇先輩のところ行くだろ。」
「うん、今後の家具の搬入とかの打ち合わせで行くよ。何で?」
「俺も行くから。運営委員会に呼ばれてる。」
サラリと告げられるそれに、思わず男を見やる。