君と私で、恋になるまで




「……やばい、本当に泣いちゃうなあ。」


目の前にいる後光を放つ、今日も今日とて尊すぎる彼を前に、私も泣きそうになってしまった。




______________


_____




《今日、残業になりそう?》

終業間際、気怠い男からチャットが飛んできて、胸が簡単に跳ねた。


《ううん、定時で帰れる予定。》

《あのさ、皇先輩と飲みに行くんだけど。》

《そうなんだ、仲良しだね。》



大学の先輩である香月さんと、瀬尾は定期的に飲みに出掛けたりしていると前に教えてくれた。

面倒見の良い香月さんを、あの男はそんな風には言わないけど慕っているのだと思う。




楽しんで、と打とうとした時、続け様に男からのメッセージが届く。


_____ちひろも来て欲しいって。




< 249 / 314 >

この作品をシェア

pagetop