君と私で、恋になるまで
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久しぶりに大学時代のみんなに会えた私は、懐かしい話に花を咲かせた。
今週初めての飲み会だったのと、先ほどの出来事を打ち消したいという気持ちで瀬尾と飲む時よりペースは早いかもしれない。
と、そこでまた瀬尾の名前を出す自分に気づく。
知らん!あんな男!!合コンでも何でもすればいい。
あいつも所詮可愛い女の子が好きなんですよ、と香月さんのこともお門違いに責めてしまう。
____私、何やってるんだろう。
「ちひろ、大丈夫?」
「え、何で?」
「めっちゃ顔赤いけど。そんな飲んだっけ?」
「ほんとだー可愛い。」
「そんな飲んで無いけどなあ〜やった〜」
何だかもはや楽しくなって来た。
ケラケラとさほど面白く無いことでも笑えるようになって来た私は、足元も若干ふらついている。
そうして、一軒目の予約時間が終わったので強制的に店を出された私たち。
「よしじゃあこのまま2軒目行くか!」
そんな号令が聞こえて「行きまーす」と元気よく返事をしようとした時だった。