極悪聖女
「違うわ。だって、私、婚約破棄されて今まで以上に世界平和を守ろうと頑張ったのに、今度はパーティーから追い出されたのよ。勇者にもう要らないって言われる聖女って、なんなの?」
「フレヤは立派な聖女様だよ。勇者はそれがわからない愚か者だ。名前は……なんと言ったかな?」
「アバン。信頼してたのに……男はやっぱり、新しい若い女を選ぶのよ。私じゃなくて、ろくに回復魔法も使えない新米聖女をね」
「ヴィヴィだったかな?」
「イルヴァよ。ぜんぜん違うじゃない。ボケ防止の薬草もっとあげるから煎じて毎日飲んで」
「ああ、ありがとう。心優しい聖女フレヤ」
私が涙を拭いていると、鳥の羽音が騒がしくなった。
誰かがこの森の奥へ入って来たのだ。
「おや、どうしたかな」
「フレヤは立派な聖女様だよ。勇者はそれがわからない愚か者だ。名前は……なんと言ったかな?」
「アバン。信頼してたのに……男はやっぱり、新しい若い女を選ぶのよ。私じゃなくて、ろくに回復魔法も使えない新米聖女をね」
「ヴィヴィだったかな?」
「イルヴァよ。ぜんぜん違うじゃない。ボケ防止の薬草もっとあげるから煎じて毎日飲んで」
「ああ、ありがとう。心優しい聖女フレヤ」
私が涙を拭いていると、鳥の羽音が騒がしくなった。
誰かがこの森の奥へ入って来たのだ。
「おや、どうしたかな」