(続編)ありきたりな恋の話ですが、忘れられない恋です[出産・育児編]
いざ、出産
『すっごく痛くて、なんでこんなに痛みに耐えないといけないのって思ったけど、生まれた優雅の顔を見たら痛かったことも忘れて、頑張って生んでよかったって思ったの』
美晴さんの話を聞いた私は、自然分娩を選んだ。
無痛分娩も自然分娩もリスクはつきものだけど、やはり10ヶ月お腹で育った子と痛みに耐えて生んだ後、対面する感動を私も味わいたいと思ったのだ。
出産予定日が近づき、お腹の膨らみが少し下がり胸の圧迫感が和らいだ気がする。
今日は、お腹が張り、生理痛のような痛みに目が覚めた。美晴さんや母から聞いた実体験からそろそろかなぁと思い、いつ入院になってもいいように、休み休みお泊まりセットの確認と準備をしていた。その側で、晶斗は仕事用のパソコン持ち込んで美晴さんの旦那様のように、過保護っぷりを発揮して家にいるのだ。
自分が仕事に出かけてる間に、陣痛が来て、その間に出産になったらと心配してるのだけど、マタニィティスクールの講座で陣痛が来たからといって、ポンとすぐに生まれないと、一緒にお勉強したはずなのに…困った旦那さんは、仕事を放棄してソワソワと落ち着かないらしく、意味もなく部屋をうろうろとしている。