(続編)ありきたりな恋の話ですが、忘れられない恋です[出産・育児編]
そう言った時には、もう、完全に感情が爆発して涙が止まらないでいた。
「寝不足で疲れてるんだ。俺が赤ちゃんを見てるから少し寝てな」
私の腕から赤ちゃんを取り上げて、よしよしとあやして寝かしつけだした。
すると、ものの数分で気持ち良さそうに寝てしまう。
「なんだか悔しい。なんで、辛い思いして産んだのに晶斗が抱くと寝てくれるの?」
赤ちゃんを抱きながら、私が泣き止むまで何も言わず抱きしめてくれる。
落ち着いてくると、八つ当たりしたことに反省する。
「ごめんなさい」
「ノン、一人で頑張らなくていいんだ。この子は俺と望愛の子供だろ。どうしてもダメだったら起こすと思うけど、今は寝ること」
ベッドに促されて横になると、気が緩んだのか、あっという間に寝ついていたらしい。
3時間ほどで目が覚めると、晶斗が赤ちゃんのオムツに手こずっていた。
ベビー教室での人形のようにはいかないらしく、足をばたつかせる赤ちゃんに、「頼むから動くなよ」と、必死の形相。
頑張ってる姿を眺めていた。
なんとかオムツを取り替えて、腕に抱き、「もう少し、ママを寝かせてあげような」と、デレ顔でこちらを見た。