(続編)ありきたりな恋の話ですが、忘れられない恋です[出産・育児編]
「意地悪しないでくれよ。百合ちゃんがいなくて寂しかったんだからさ」
私に向いてペロっと舌をだして、してやったり顔のママは、なんだか嬉しそうだった。
「パパがこういうから、ママ帰るわね」
「ママ、ありがとう。とても助かりました」
「まぁ、ほどほどで頑張りなさい。たまにノンの息抜きに預かってあげるわよ」
そう言って、パパと手を繋いで帰っていったママ。
明日から、晶斗がいない時間は、1人で愛梨を見ないといけないのだと思うと心細くなりため息ついた。
すると突然、愛梨が泣き出した。愛梨も私1人に見られるのを心細く思ったのだろうか?
「どうしたの?オムツかな?」
オムツを替えても泣き止まず、更に輪をかけて大泣きされる。
「なに?ミルクの時間じゃないし、どうしたの?」
ママがいてくれたら、「○○○じゃない」とアドバイスしてくれたのに、新米ママの私には、経験値がないから、愛梨が何に泣いているのかさっぱりわからない。
泣きたいのはママだよー…
結局、何に泣いてるのかさっぱりわからないまま、愛梨は泣き疲れて寝てしまった。
起こさないように、そっと、そっと寝室まで歩き、ベビーベッドへ寝かせる。