(続編)ありきたりな恋の話ですが、忘れられない恋です[出産・育児編]
食事中、日課になりつつある愛梨の1日を話してて、ふと、思う。
「前から思ってたけど、晶斗って、あやすの上手だよね」
「そうか⁈」
私の些細な嫌味に気がつかず、ご機嫌な様子で愛梨に話しかける姿にイラッとなる。
私の方が愛梨といる時間が長いのに、愛梨は晶斗に懐いてる感じ。波長が合うのだろうか?
ご機嫌の愛梨は、揺られながら手を伸ばして遊んでいる。
そんな彼女を微笑ましく見つめ、こちらを見てもくれない晶斗は、私の不機嫌な様子に気がつかないのだ。
せっかく2人きりになったのに、晶斗の関心は愛梨に向いて面白くない。
娘にだけど、嫉妬しているのだ。
食後の残りの時間は、ほぼ晶斗を愛梨が独占。
仕事で愛梨との時間が少ないから仕方ないのだろうけど、私との時間も作ってほしいと思うがわがままは言えない。
愛梨が寝てから、私達もおやすみのキスをして横になった。すると、あっという間に晶斗は深い眠りについてしまった。
3、4時間おきに愛梨が泣くし、昼間は仕事だし、ママがいて気疲れしていたのだろう。
でも、あの甘いキスがまだ唇に残っている私としては、イチャイチャしたかったなぁ…と寝ている晶斗の頬をつつき、愛梨が目を覚ますまでと彼の腕に抱きついて眠った。