(続編)ありきたりな恋の話ですが、忘れられない恋です[出産・育児編]
些細な悩みにも共感してくれるし、美晴さんの経験からのアドバイスもしてくれる。
だけど、まだ、恥ずかしくて相談できないことがあった。
だけど、勇気を出して相談しようと先程から機会を伺っているのだ。
「あの…美晴さん」
「なーに?」
「答えにくかったら答えなくてもいいんですけど、聞いてもいいですか?」
「なになに?」
「あの、ですね…優雅くんを産んだ後の夫婦生活っていつからありました?」
美晴さんは、目を何度も瞬きして固まっていた。
「ご、ごめんなさい。変な質問ですよね。忘れてください」
「いーのよ。まさかの質問だったから驚いただけよ。…そうね、あまり覚えてないのだけど、検診でOKが出て割とすぐだったと思うわよ」
「旦那さんに解禁になったって自分で言ったんですか?」
この間の3ヶ月検診で、先生からそろそろいいですよと言われたが、『晶斗にエッチOKになりました』なんて言えなくて、まだ、いたしていない。
「そうよ。でも、いざしようってなったら、優雅が気配に聡くて、いい雰囲気になるとよく泣いてたの」
「僕、泣きむしじゃないよ」
私達の話を聞いてた優雅くんは、少し拗ねた口調で抗議していた。